人形豆知識|雛人形の上手な買い方
雛人形と一口にいっても、多種多様のお人形があり、目を通すだけでも大変です。
また、雛人形は、普段かかわる事があまりない商品だけに、品質の良しあしや適正価格が分かりにくいものです。
今回は、雛人形選びのポイントをご案内いたします。
購入時期 - 雛人形の買い時はいつ?
年明け~2月初旬までを目安に、購入を済ませましょう。
お正月が明けると、各雛人形店や百貨店などで、雛人形の展示が始まります(真多呂人形会館でも、お正月明けから、本格的に雛人形の特設展示が行われます)。
新作も発表され、品揃えが充実するため、実際にいろいろな雛人形を見比べやすい時期となります。最も雛人形を選びやすく吟味しやすい時期になると言えるでしょう。
雛人形を飾る時期は、2月頭から2月中旬となります。
そのため、雛人形が出揃う年明け~2月初旬までには、雛人形の用意を済ませておきましょう。
また、雛人形は手作りのため、大量生産品できないものがほとんどです。人気のある雛人形は、ひな祭りの時期が近付くにつれ、品切れになってしまう場合があります。
気に入った雛人形を手に入れるためには、早目のご購入をおすすめいたします。
信頼できるお店を選ぶ
信用ある専門店や百貨店で買うのが安心です。
ここでは、「社団法人 日本人形協会」による、信頼できるお店の選び方をご紹介いたします。
次のような基準で販売店をお選び下さい。
節句人形アドバイザーがいるお店
節句人形アドバイザーは、(社)日本人形協会が実施している厳しい試験に合格した節句人形販売のプロ達です。節句人形アドバイザーなら、皆様のお人形選びの手助けを親切、的確に行ないます。
真多呂人形には「節句人形アドバイザー」が2名在籍しております。ご予算や設置に関しての適切なアドバイスを行っております。お気軽にご質問ください。
広告に不当表示をしていないお店
例えば「20万円のお人形を10万円で販売」のような二重価格表示の広告はトリックです。大幅値引きの宣伝をしているお店の場合、20万円という価格には、ほとんどの場合根拠はありません。
また、「製造直売」や「産地直売」などの宣伝も誤りです。人形セットはそれぞれが分業で作られています。メーカー1社で人形セットのすべてを作ることはありません。
(社)日本人形協会認定の節句人形アドバイザーのいる販売店は、このような不当表示広告をすることを厳しく禁止されています。
安さだけを強調するお店は要注意
人形は価格のわかりにくい商品です。それをいいことに、価格の安さだけを誇大に強調する広告の販売店は要注意です。
(社)日本人形協会認定の節句人形アドバイザー達は、お客様のご予算に合わせ、またご希望に沿ったお人形選びやお店選びをいかにお手伝いするかのほうが重要と考えています。
結果的にそのほうが「値打ちで納得できるいい買い物」だからです。
ご予算を決める - ご家族で話し合いましょう!
あらかじめ予算を決めておくと、雛人形が選びやすくなります。
ご実家等と共同で購入予定の場合は、予算だけではなく、住宅事情含めて、事前によく話し合っておくと良いでしょう(参考:雛祭りの初節句マナー)。 予算・サイズ等、自分の中で選ぶ基準を決めておくだけで、だいぶ選びやすくなりますよ。
ちなみに、大きさやお人形の数、お雛様に使われている素材や技術などによって、価格は異なります。同じ予算内の雛人形同士でどう作りが違うのか、他の価格帯のお人形と何が違うのか等、予算を基準にいろいろな見方をしてみるのも、雛人形選びの一つの楽しみになるでしょう。
気に入ったけれど予算オーバーの時でも、まず相談してみましょう。
「この雛人形がいいけれど、ちょっと予算オーバー」となった場合にも、諦める前に、お店に相談してみましょう。
真多呂人形では、お道具やセットを組みかえたりして、ご希望の予算に近づける事が可能の場合もございます。また、親王だけを購入して、徐々に官女やお道具を買い足していくという方法もあります。
このように代替案がある場合もありますから、まずは自分の希望を伝えてみましょう。
飾る場所のサイズを測る - 収納場所も頭に入れておきましょう!
飾る場所の「間口」×「奥行」×「高さ」を測りましょう。
雛人形のサイズは、「間口」×「奥行」×「高さ」となります。
飾る場所の候補を上げ、あらかじめその場所の「間口」×「奥行」×「高さ」を測っておきましょう。
雛人形は、間口だけでなく、意外と奥行きもとるものです。上に遮蔽物がある場所に飾る場合は、雛人形セットの上がつっかえないよう、高さも気配りしたいもの。
「間口・奥行・高さ」、この三点をしっかりとチェックしましょう。
収納場所もチェックしておきましょう。
また、飾る場所だけではなく、収納場所の事も考えておくと、後々助かります。
雛人形は、1年のほとんどが収納場所にある季節ものです。収納にどのくらいのスペースがとれるのか、どういう風にしまったら便利か、等々…飾る場所だけでなく、収納場所の希望も明確にしておきましょう。(参考:雛人形をしまうとき)
真多呂人形では、各雛人形のページに、収納の際のサイズ・イメージ等を掲載しています。ご参考ください。
ご希望の雛人形の種類 -
出しっぱなし・しまいっぱなしにならない為に。
欲しい雛人形の種類を、ざっくりと決めておきましょう。
(参考:雛人形の種類)
「スペースがあるから、華やかで大きな段飾りを置きたい」
「ちょっとしたスペースに飾れるような、コンパクトなものがいい」
「猫ちゃんを飼っているから、ケース付きにしておこう」
「洋間にマッチするデザインがいい」
…等々、おおまかに方向性を決めておくと、選びやすくなります。
自分にあった「飾りつけ方」も想像してみましょう。
「お人形をいっぱい並べて、時間をかけてじっくり飾り付けを楽しみたい」
「早く飾り付けを終わらせて、すぐにお雛様の完成姿を楽しみたい」
…等、飾っている時間への思いは、人それぞれです。ご自分の思いにあった飾りつけが過ごせる雛人形を選ぶこともポイントです。
一口に雛人形と言っても、セットによって、飾りの手間や時間は様々です。当然、段数や人数が多くなるほど、飾りつけの時間は掛かります。
飾った後の完成姿だけでなく、飾っている最中の事にもちょっと思いをはせてみましょう。
せっかく気に入ったお雛様を選んでも、その後、出しっぱなし・しまいっぱなしでは、寂しいものです。
ご自分の希望する「飾りつけ方」に添った雛人形を選んで、毎年楽しくお雛様を飾りましょう!